この記事では=LOVE(イコールラブ)の6thシングル表題曲「ズルいよ ズルいね」の歌詞の意味を解釈&考察していきます。
イコラブ初の切ない失恋ソングであり、ミュージックビデオではメンバーが泣きの演技に挑戦している今作。
歌詞やミュージックビデオの内容からなんとなく
「好きだった彼にフラれてしまった女の子の心情」
が歌われているのはわかると思いますが、歌詞に出てくるワードや表現を深堀りして曲の背景にあるストーリーを考えてみると、もうより泣けるんですよ・・・!
ということで、「ズルいよ ズルいね」の歌詞から、その裏に隠されたストーリーを勝手に妄想しました。
そしてそのストーリーをふまえて、それぞれの歌詞のフレーズがどういう意味を持っているのか見ていきたいと思います!
※あくまで管理人独自の解釈となります。ご了承ください。
サクッと読める目次
「ズルいよ ズルいね」のストーリー
「ズルいよ ズルいね」のストーリーを歌詞の内容から色々と妄想してみました。
すると、こんな感じになりました。
主人公は21歳の女の子。去年専門学校を卒業し、現在は社会人。
彼氏は22歳で、来年大学を卒業予定の新社会人。
主人公の女の子は2年付き合っていた大好きな彼から、突然
「俺、東京の会社に就職が決まったから上京する。」
「忙しい仕事だから、もう2人の時間は作れない。ごめん。」
と突然別れを告げられる。
彼女は彼のことを思って、引き止めることはしなかった。
でも、本当は行ってほしくなかった。
強い雨が降る秋空の下で、急にいなくなってしまった彼への思いを募らせる。
こんな境遇にある主人公の心情が歌われているのがこの「ズルいよ ズルいね」です。
しかしこの曲は大変複雑で繊細な心模様が描かれており、これだけでは全然説明が足りません。
なのでここからは若干小説っぽくなりますが、主人公の女の子目線で「二人の出会いと別れ」を書いて、より私のイメージが伝わるよう補足していきます。
二人の出会い
私が彼と初めて出会ったのは3年前。
私がまだ18歳、専門学校に入学したばかりのころで、場所は朝の通学電車の中だった。
私が毎朝乗っている7時丁度発の電車に、彼は強い雨の日だけ乗ってきた。
身長が高くてすらっとした長い手足、黒縁メガネがよく似合う知的な雰囲気。
だけどよく見るとあどけない顔立ちでちょっとかわいらしい・・・
正直、一目惚れだったのかもしれない。
いつの間にか私は、雨の日になるといつも彼を思い出すようになっていた。
彼が電車に乗ってくると目で追ってしまうし、彼も私の視線に気付いていて、私と目が合うと軽く挨拶するようにはにかんでくれた。
そしてある雨の日。
たまたま仕事が早く終わったのでいつもより早い時間の電車で帰っていると、なんと彼も同じ電車に乗っていた。
彼は、私が乗ってきたときに、すぐ私の存在に気付いてくれて、朝のように目が合った。
電車が最寄り駅(地元)に着き帰ろうとすると、彼も同じ方向に歩いていたので、ついに勇気を持って話しかけることにした。
私が話しかけると、彼は笑顔で気さくに話をしてくれた。
彼は現在大学1年生の19歳で私のいっこ上。
大学では英米文学を学んでいるらしい。
そしてもっと話すと地元に共通の友達がいることもわかり、帰り道はその友達の話をして少し盛り上がった。
そこから私たちは共通の友達も交えて遊びながら、どんどん仲良くなっていった。
はっきり告白された記憶はないのだけれど、私たちはいつの間にか付き合っていた。
彼は頭が良くて、いつも何を考えているのか読めないミステリアスな人だった。
だけど、ふとした瞬間に見せてくれるとても優しい表情がすごく好きだった。
彼の好きな映画や音楽も好きになって、私はどんどん彼に染まっていった。
いや、染まっていったというよりは、「彼の心の中に近づきたい」という気持ちが強かったのかもしれない。
彼は、好きなものについて語るときだけ、無邪気な表情で真っ直ぐな眼差しを見せてくれた。
二人の別れ
付き合ってから2年が経ち、私は専門学校を卒業し社会人に。
彼も大学4年生になっていた。
わたしたちは、二人で少しずつ大人になっていった。
毎年季節のイベントに出かけたり、たまに旅行に行ったり。
今まで行ったことがある場所でも、彼の感性というフィルターを通して見ると、同じはずなのに全く違って見えた。
彼に大学を卒業したらどうするのか聞くと、「県内の会社に就職する」とのことだった。
彼は昔「将来は東京に出て都内で出版社に勤めたい」と、一度私に夢を話してくれたことがあった。
だけど最近はその話をぱったりしなくなった。もう、その夢は諦めてしまったらしい。
彼とは一緒にいるだけで安心してしまう。
もういつも一緒にいるのが当たり前になっている。
でも、まだ彼が何を考えているのか、心の奥は読めない。
いつの間にか、季節はまた秋になっていた。
いつものように彼の家で過ごしていると、彼から「大切な話がある」と突然告げられた。
「実は・・・東京の出版社に就職が決まった。」
彼は私に内緒で東京の出版社の面接を受けていた。
出版業界の仕事はとても忙しいらしい。
なので、もう私との時間は作れないんだそう。
彼は何度も謝って、何も言えないでいる私をそっと抱き締めた。
不思議と私は泣かなかった。
違う。本当は泣かないように必死に堪えていたんだ。
彼が好きな女の子は、ここで泣くような人ではないはずだから。
彼は諸々の関係で、あと二週間でこの地元を離れ東京へ行ってしまうそう。
私は泣くこともしなかったし、彼を引き止めることもしなかった。
それは彼がとても真剣に話をしてくれたからだ。
それは初めて見る彼の表情だった。
ミステリアスな彼が、初めて心の奥底を見せて話してくれたような気がする。
だけど私は最後まで自分の感情を押し殺した。
彼にはそんな私が怒って呆れているようにも見えただろう。
結局、一度この話をしてから
もう二度と彼が私の前に姿を現すことはなかった。
彼は私の前から去っていってしまった。
10月になった。彼は秋が好きだった。
今日は強い雨が降っている。
少しずつ大人になったはずだった。なれていたつもりだった。
私はまだ彼を忘れられないでいる。
こんなに好きにさせておいて 急にいなくなるなんて、ズルいよ。
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「ズルいよ ズルいね」歌詞の意味を1フレーズずつ解釈&考察
上で解説してきた設定とストーリーをふまえて、ここからは「ズルいよ ズルいね」歌詞の意味を1フレーズずつ解釈&考察していきたいと思います。
(ズルいよ) こんな気持ち 二度とないでしょう
(ズルいね) 「好き」はゴール知らずに走る
(ズルいよ) ありがとう
(ズルいね) もう会わない人
今もまだ想ってる
“こんな気持ち二度とない”というフレーズからは、この恋愛が主人公の女の子の中でも一生に一度の大恋愛と言えるほど大きなものであったことがわかります。
“二度と”ないんですよ。
今までも、そしてこれからもこんな気持ちにはならないということです・・・
“ゴール知らずに走る”というフレーズからは、二人の出会いが電車だったということもあり
主人公の気持ちはずっと走るように彼に向かって進んでいた、というようなニュアンスを感じます。
そして彼のことを“もう会わない人”だと女の子は言っています。
「自分からももう会う気はないし、会ってしまうこともないだろう」
と女の子は考えているのでしょう。
だけど、今もまだ彼のことは思い続けている・・・
7時丁度発の電車
強い雨の日だけ乗ってくる
こっち見て はにかんだ顔
3年経っても覚えてるよ
三年前の、二人の出会いの場面を回想しています。
主人公が毎朝乗っていた7時丁度発の電車に、強い雨の日だけ乗ってくる彼。
二人はアイコンタクトしながら、お互いの存在にいつも気付いていました。
出会ったあの日も今日みたいな強い雨の日で、三年経ってもこの日のことは鮮明に覚えているんですね。
Ah 褒めてくれた 赤いワンピースは
次の予定を待っているの
今日だって雨は 降ってるのに
2両目 君はいないね
付き合っているときに彼が「かわいい」と褒めてくれた赤いワンピースはもう着る機会がなく、次の予定を待っているようにしまわれたまま。
出会ったあの日のみたいな雨の日、出会ったあの電車の2両目に乗っているのに、もう彼の姿は見当たらない。
ねえ 望んでた街で
ねえ どんな月を見て
ねえ 誰を想ってる?
望んでた街(東京)に行った君はどんな景色を見ているのだろう。
東京の空は私にはわからない。
そして君は誰のことを考えているのだろう?
「仕事が忙しいから2人の時間を作れない」という理由で君は行ってしまったけど
まさか、他に好きな人がいるなんてことはないよね・・・?
「不幸になってほしいなんて思ってないよ。だから…」
幸せには
ならないで
突然いなくなってしまったけれど
彼にはとても感謝しているし、今でも好きだという思いは変わらない。
だから「不幸になれ」なんて、そんな酷いことは思わない。
でも「私を置いて、幸せにはなってほしくない。」
にる
指原さんは、こういう「表でも裏でもない、中間の感情」を表現するのがすごく上手いです・・・!
(ズルいよ) 好きにさせて急にいなくなる
(ズルいね) 白雪姫はキスを待っている
(ズルいよ) 気づかずに
(ズルいね) 目を閉じたままで
(ズルいよ) こんな気持ち 二度とないでしょう
(ズルいね) 「好き」はゴール知らずに走る
(ズルいよ) ありがとう
(ズルいね) もう会わない人
今もまだ想ってる
“白雪姫はキスを待っている”
“気づかずに 目を閉じたままで”
というフレーズからは、彼(王子)からのキス以外で目は覚めることはない。
でも彼は”もう会わない人”なので
二度と目が覚めることはない=彼への想いを諦めきれることはできない
というの気持ちが表現されています。
そしてサビ終わり“今もまだ想ってる”
主人公はやっぱり好きだと想い続けています。
「幸せにはならないで」とも言っていましたが、好きだからそう考えてしまうわけです。
私と幸せになってほしいから。
難しい映画やコーヒー
全部君が教えてくれたね
好きなものを話す時の
真っ直ぐな眼差しを思い出す
二人の思い出とともに、彼のことを思い出している場面。
ここは上のストーリー紹介でも結構触れた部分ですね。
彼は私が知らない難しい映画や、美味しいコーヒーを教えてくれた。
年は一つしか変わらないけど、彼はなんだかとても大人に感じた。
だけど好きなものを話す時は真っ直ぐな眼差しになる人だったなあ。
枯葉は踏まれ 音を立て歿る(なくなる)
生きたカケラさえ残さないね
神様 どうか 伝えてください
「君は綺麗だった」と
付き合っていたときの二人が木に茂った綺麗な葉だとしたら、今の私たちはもう枯葉のようになってしまった。
路上に落ちている私達(枯葉)は音を立て、踏まれて消え、カケラさえも残さない。
別れ話のときに、最後まで素直になれなかった私を見て、彼はどう思っただろうか。
私が怒っているように見えて、喧嘩別れみたいになってしまったように感じていないかな?
私はそう思ってないし、思いたくない。もし君もそう思っていたら悲しい。
君との思い出は今でも、そしてこれからも本当に大切な「綺麗な葉」のままだよ。
だから「君は綺麗だった」と伝えて君が誤解しないようにしてあげたい。
でも、彼にはもう会わないし会えない。
私にはどうすることもできないから、神様にでもお願いしてみる。
・・・という感じでしょうか。
にる
もう 無理なんてことは
あぁ わかっているのに
でも 考えてしまう
ほとんど歌詞のままですね。
もう会わないし、会えないし、今さら関係を戻せないけど、それでも彼のことを考えてしまう。
「私が声をあげて泣いていたら
君は振り向いてくれたのかな」
これは彼女が別れを告げられたシーンの回想ですね。
もしも私があのとき声をあげて泣いていたら、感情を表に出していたら、
君は行かないでいてくれてたのかな?
でも、そうすることは結局できなかった。
もう一度
抱きしめて
別れを切り出したとき、強がって大人の素振りを見せていた私をそっと抱きしめてくれた彼。
本当は私の気持ちを全て見透かしていたのかもしれない。
あのときのようにもう一度抱きしめて、と彼に言いたい。
(Lovin‘ you) 涙が透明な理由は
(Missing you) 雨に紛れられるからだって
(Lovin‘ you) 気づいたの
(Missing you) だから強く降って
(Lovin‘ you) 柔らかい笑顔と裏腹に
(Missing you) 細くて大人な指先に
(Lovin‘ you) かけられた
(Missing you) 切ない魔法は
とけないままJust you
このあたりのフレーズから、雨が降る秋空の下でぼーっと歩きながら彼を想っている風景が浮かんできます。
涙が透明なのは雨に紛れられるからだと気付いた主人公。
そして“柔らかい笑顔と裏腹に”とか“細くて大人な指先”というフレーズでもなんとなく彼のビジュアルイメージが見えてきますね。
彼にかけられた切ない魔法は解けないままで、やはりJust you(あなただけ)を想っている。
にる
秋の風に目が眩んで
ギュッとまぶた結んだ時
思い出よ記憶から
Ah 消えてくれませんか?
However
“秋の風”というフレーズからもやっぱり雨の日の秋空の下にいる様子が想像できます。
まぶたを閉じた瞬間に脳裏に浮かんでしまうほど忘れられない彼との日々。
“消えてくれませんか?”という表現からは、決して自分から思い出を消し去ろうとしていないことがわかりますし、
消すことはできない、という諦めの気持ちも伝わってきますね。
その後の “However” は「だけど」とか「しかしながら」という意味です。
記憶から彼との思い出が消えてなくなってほしい。だけど・・・
(ズルいよ) 好きにさせて急にいなくなる
(ズルいね) 白雪姫はキスを待っている
(ズルいよ) 気づかずに
(ズルいね) 目を閉じたままで
(ズルいよ) あなたの嫌いな色を纏い
(ズルいね) 2人で見た雪を待とう
(ズルいよ) ありがとう
(ズルいね) もう会えない人
今もまだ想っていて
前半のフレーズは1番のサビと同じ。
彼(王子)からのキス以外で目は覚めることはない。
でも彼は”もう会わない人”なので
二度と目が覚めることはない=彼への想いを諦めきれることはできない という表現です。
そして“あなたの嫌いな色を纏い”というフレーズが出てきます。
なぜ「嫌いな色を纏う」のでしょうか?
それは、彼のことを忘れたいからです。
彼に影響され、彼の好きなものを好きになり、彼のセンスにも惹かれていった自分。
そんな自分を根本的に変えないと、いつまで経っても彼を忘れることはできません。
だからあえて「彼の嫌いな色」のものを身につけて、今までとは違う自分になって彼を忘れたいのでしょう。
“2人で見た雪を待とう”というフレーズは、季節が過ぎて行くことを受け入れる表現ですね。
彼の嫌いだった色を纏い自分を変えることはできるけど、彼と一緒に見た雪は白いままで変わらない。
だけど主人公はそれも受け入れ、今まで彼と見てきた景色も、新しい自分になって受け入れ、忘れようとしているわけです。
そしてこのラスサビでは“もう会わない人”というフレーズが“もう会えない人”に変わっています。
これまでは少し強気になって、成長し忘れるために「もう会わない」と思っていた主人公。
しかし心の奥底では今すぐもう一度彼に会いたかったんですよ。
つまり自分の気持ちも封じ込めていたんですね。
だけど主人公は秋空の下で雨に打たれながら彼との思い出を振り返り、気付いたのです。
彼に”会わない”のではなく、もう”会いたくても会えない”んだ。
だから、今もまだ、どうか私のことを少しでも想っていてほしい・・・
と願うことしかできない。
こう願うということは、結局主人公はずっと彼のことは好きなままです。
でも、ほんの少し、ほんの少しだけですが気持ちを整理して前に進むことができました。
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歌詞解釈&考察のときに思ったあれこれ
ここからは少し余談っぽくなりますが、「ズルいよ ズルいね」歌詞解釈&考察のときに感じたこと・思ったことを少し書いていきますね。
前提:ミュージックビデオと歌詞は違う世界のお話
まずこれはいつも考えているのですが、歌詞のストーリーとミュージックビデオの内容はイコールではないことを気をつけておきたいですね。
ここを同じものだと思って考えると色々とおかしくなります。
ミュージックビデオは「それっぽい雰囲気の映像」として見るのが一番いいかなと。
もちろん、今回のミュージックビデオでは12人それぞれが曲を解釈して泣きの演技もしているので、それぞれのストーリーがあると思います!
若い子の恋愛ではないっぽい
ミュージックビデオはなーたんセンターで高校生カップルの失恋みたいな雰囲気が出ているんですが、歌詞から読み取った感じだと
けっこう主人公と彼の間でお互いの心情を読み合っているような風景が浮かんだんですよね。
こういうところから、中高生ではなくて専門学生や大学生の恋愛っぽいかなーって思いました。
彼に他に好きな人ができたわけではない
ミュージックビデオでは樹愛羅ちゃんと彼のLINEのやりとりが映るんですけど、そこでは彼に「ごめん、他に好きな人ができちゃった」と言われてしまうんですよね。
私も最初は、「相手に好きな人ができた」という理由でフラれる曲なのかな?
と思ったのですが、歌詞をよく読んでいくとそうではないなと。
“望んでた街で”というフレーズで、まず彼は彼自身が望んでいた場所に行った
“「私が声をあげて泣いていたら 君は振り向いてくれたのかな」”
のフレーズで、彼女は自分の気持ちを表に出せないまま彼からの別れを受け止めている様子が想像できます。
なので、「俺、東京で夢を追うために上京することになったんだ・・・」系の失恋が一番しっくり来たんですよね。
だからこそ主人公も相手のためを思って泣かなかったのかなーと。
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「ズルいよ ズルいね」歌詞の意味解釈&考察まとめ
以上、=LOVE(イコールラブ)の「ズルいよ ズルいね」歌詞の意味解釈&考察をお届けしてきました!
超長くなってしまったうえにかなり妄想全開のストーリーを書いてしまったのですが、これも一つのオタクの捉え方として、この曲をより楽しんでいただければと思います。
下の記事では、イコラブの全ての曲を人気ランキングで紹介しながら、それぞれの曲の良さを熱く語っています!
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